10月15日 日本野生動物医学会大会!!
(カテゴリ:獣医師の雑談) (投稿日:2023年10月15日)
皆さん、こんにちは!
山口県は夏が終わり、だんだん寒くなってきました。
秋の気配が近づいております。
秋と言えば、みなさんは何を想像しますか。
食欲の秋! 実りの秋! 収穫の秋! スポーツの秋! 読書の秋! 勉強の秋!
今回は勉強の秋!に着目して、学会に参加して、勉強してきたよという真面目なお話です。
漢字ばかりの難しいタイトルをつけてしまいましたが、もう少しお付き合いください!
タイトルにありました「日本野生動物医学会大会」というのは、勉強会の名前です。
これはどんな学会かというと、生き物と地球を守るために、
野生動物・動物園動物の動物医学を発展させよう!というものです。
9月22日から9月24日に鹿児島大学で開催された「第29回 日本野生動物医学会大会」に
参加してきました!
まだまだ南国・鹿児島は暑かった!
動物園・水族館の獣医学に関わる獣医師や飼育員、大学の研究者の方など、
多くの先生方が発表されていました。
動物園・水族館の動物の飼育管理や治療に関することや野生動物の保全に関することなど、
多くの発表を聞くことができ、とても勉強になりました。
ときわ動物園の動物たちに、学んだことを活かしていきたいですね!
私個人としては、その中の自由集会「研究する動物園15」で、
「霊長類における性ホルモンおよびGnRHコントロールによる繁殖・闘争抑制の取り組み」
というタイトルで発表させていただきました。
またしても難しいタイトルが出てきてしまいました・・・
サルが快適に暮らすためには、動物の数を増やしすぎないように
計画的に繁殖を行う必要があります。
ときわ動物園でサルの繁殖のコントロール方法について、
どのような取り組みをしているのかということを発表しました。
経験の豊富な獣医師の方々と並んで発表させていただいて、
すごーーーく緊張しましたが、何回か噛みながらも、何とか無事に終わることができました!
発表した詳しい内容は、過去のブログにありますので、見てみてください!
動物の快適な暮らしのために・・・(コチラ!)
今回の参加させていただいた自由集会のタイトルは「研究する動物園」でした。
「研究する」?「動物園」?
「どうして動物園で働いてる人が研究するんだろう?」と思った方もいらっしゃると思います。
研究っていうと、研究者や大学の先生がやるイメージがありますが、
でも実は動物園も調査をしたり、研究をしたりすることも仕事・役割の一つなのです。
動物園で暮らしている動物たちは、動物園に来てくれる方々を癒したり、
楽しい気持ちにさせたりすると思います。
でも、動物園の役割ってそれだけではないんです。
動物園の役割というのは4つあります。
① レクリエーション:楽しむ!癒される!笑顔になる!
② 種の保存:野生動物を絶滅から守る!
③ 教育:動物たちについて勉強する!深く知ってもらう!
④ 調査・研究:動物が快適に過ごすために、動物について分からないことを調べる!
野生動物・動物園動物のことは、まだまだ分からないことだらけです。
動物についての新しい発見が動物にとって快適な環境をつくることにつながるかもしれません。
今回、学会に参加したのは、そのような調査・研究の情報収集のためでもあります。
ときわ動物園の、
いや、ときわ動物園を含めて野生動物・動物園動物が健康で元気にいてもらうためには、
やはり勉強していかなければいけませんね。
って、えらそうなことをいっていますが、
ときわ動物園の動物たちの臨床をお任せして、
学会に参加させていただいた先輩・後輩獣医さんに感謝です・・・
これからも動物たちの健康のために、情報を残して、情報を集めていきたいと思います。
今年の秋は、食欲の秋!だけでなく、勉強の秋!読書の秋!にしていきたいです!
クモザルのモミジさん!あなたは食欲の秋!ですね。
担当:對馬(つしま)