5月29日 名前のはなし 第1回
(カテゴリ:獣医師の雑談) (投稿日:2015年05月29日)
こんにちは!気まぐれ更新の獣医師です。
獣医師の仕事とはぜんぜん関係ないのですが、
わたしは言葉の意味・由来の話が大好きです。
というわけで、わたしも勝手にシリーズ化、動物の名前の由来特集(第一回)です!
文字ばっかりですが、気が向いたら読んでください!!
人が知っている動物には、種類ごとに名前がつけられていますよね。
もちろん国によって言葉が違うので、1種類の動物にもたくさんの名前があります。
そこで、ナニ語を話す人にでも通じるように、
動物には世界共通の「学名」という名前をつけるようになっています。
(植物、菌などにもあります)
...と、こむずかしい話は別の機会にとっておきましょう。
このブログでは名前の意味だけどんどん紹介していきます!
今回は「色の名前が入っている動物」を2種。
まずは、アフリカに生息するパタスモンキー
「パスタ」モンキーとたまに間違えられますが、「パタス」モンキーです!
おしゃれなカフェのランチメニューとかではありません、ご注意を。
英語では"Patas Monkey"で、日本のカタカナ読みそのままです。
「パタス」"patas"は、実はアフリカ現地の言葉で「赤い」という意味だとか。
確かに、全体に赤茶けた色の毛が生えています。
で、"Monkey"はもちろん皆さんご存知、「サル」のことですよね。
そして学名は"Erythrocebus patas" ここにも"patas"、入っています。
erythroは「赤い」、"cebus"は「サル」という意味なので、
つまりパタスモンキーの学名の意味は
「赤い」「サル」「赤い」
...とにかく赤いサルということみたいだよ、きみたち。
「ふーん」
とは多分言ってないです。
つぎは、アジアゾーンで人気を集めまくっているシロテテナガザル!
漢字で書くと「白手 手長猿」です。
よく「白 手長猿」と勘違いされるお客様も見かけますが...
「手」はふたつつくんですよ!
「シロテ」の部分は「手」が「白い」ことから。
実際、全体が黒っぽい個体もいるけど、手足の甲はちゃんと白いんです。
英語では"White-handed Gibbon"
これも順番に直訳すれば「手が白い」「テナガザル」、そのままですね。
そして学名、"Hylobates lar"
"hylo"は「森」、"bates"は「~を行くもの、出没するもの」。
そして"lar"は、家庭の守護神の名前だそうです。
父と母と子どもたちからなる、人間の家族のような群をつくって
森の中で過ごす彼らにぴったりの名前です。
そして、これって実は、ご家族連れのお客様が多いときわ公園にもぴったり!!
ときわ動物園はシロテテナガザルの飼育数日本一!です。
家族でシロテテナガザルを見に来れば、
きっと家庭円満の守護神のご利益がありますよー!!
担当:田丸