6月24日 ひと安心...
(カテゴリ:飼育日記) (投稿日:2015年06月24日)
こんにちは!更新頻度が幽霊並みの獣医師です!!
「ブログであんたの名前を見たことがない」と外部からご指摘がありましたので、
ちょっと頑張ってまいりますよ。
今日は、最近治療したサルの話をしましょう。
ややグロテスクな内容もありますので、
苦手な方は避けてくださいね~
患者さんはトクモンキーのメス、ラビニアです。
下段、真ん中の個体ですよ~
2月に那須ワールドモンキーパークからやってきて
facebookでもご紹介したことがある個体ですが、
実はここ最近ずっと展示をしていませんでした。
(お気づきの方もいらっしゃったでしょうか?)
このラビニア、最初はちょっとした怪我と思われたのが、
どうしても長い尻尾を残すことができない状態になりました。
そこで尻尾を切る手術、「断尾術」をしたわけです。
いろいろはしょって、出来上がりがこちら
ばーん
右上がサルの頭がわ。
ガーゼと透明なテープで包帯してあるのが尻尾です。
その下の2つの突起は尻だこです。
トクモンキーといえばきれいな長―い尻尾が密かな人気なのですが...
まるでニホンザルみたいに短くなりました。
ちなみにニホンザルはこんなです
ですが、本当に大変なのはここから!
せっかくきれいに縫った傷、3日目くらいから触りだして
糸を抜き、できかけたカサブタも取ってしまう始末。
傷が治りかける頃って、かゆくて気になるみたいです。
また、入院中は狭い檻に隔離しているので、どうしたって退屈なんですよね。
サルがケンカで怪我をすることは多いので傷を縫うこともよくあるのですが、
縫った傷を触ってしまうのにはいつも悩まされます。
本人は何食わぬ顔なのが、ちょっと憎らしい...
さすがサルだけあって手が器用ね~
と言いたいけれど、それどころじゃありません。
お願いだから触らないで...とばかりに
木の枝をわんさか与えたり、犬用のおもちゃを与えたり、
痒みを抑える薬を与えたり...
で、とっても食いしん坊のラビニアには
コレがどうやら良い時間稼ぎになったようで、
そのうち傷の痒みもひいてあまり触らなくなり、
ばばーん
今はこんな状態です!
(生々しいときの写真を載せていないので比べられないと思いますが)
ここまで傷が小さくなればもう大丈夫です。
無理にでも触らせないようにしなければ...と一時は気が気でなかったのですが
やっと安心できる状態になり、ほっと胸をなでおろしたところです。
尻尾が短くなったラビニア、近日中に展示再開予定です!
担当:田丸