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9月29日 ヤギのおしごと
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9月29日 ヤギのおしごと

(カテゴリ:飼育日記) (投稿日:2024年09月29日)

みなさんこんにちは。

 

暑さもようやく落ち着いて、秋の訪れを感じるようになりました。

早いもので、枯れ葉が地面にちらほらと落ちています。

ヤギたちは放飼場へ出ると、いの一番に落ち葉を食べていきます。

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次から次へと落ち葉が口へ吸い込まれていく様子は、まるで掃除機のようです。

 

そんなヤギたちですが、近年、ヤギの特性を活かしたある作業が注目を浴びています。

 

 

みなさん、ヤギ除草という言葉を聞いたことはありますか?

 

ヤギ除草とは、文字通りヤギによる除草作業のことです。

除草と言えば草刈り機を使ったり、手作業で抜いたり刈ったりするのが一般的に知られている方法です。

ですがこれらの手法は、草刈り機を使うことによる騒音や燃料による二酸化炭素の排出であったり、手作業による多大な労力であったり、さらには刈り取った草の処分に頭を悩ませたりと現代社会において見直していく必要のある問題が多くあります。

 

そこで、近年注目を浴びているのがヤギ除草です!

従来の手法からヤギによる除草に替えることで、草刈り機による騒音や二酸化炭素の排出、手作業による多大な労力がなくなり、さらには刈り取った草の処分も必要ありません!

 

ヤギ除草は、地球にとって優しい除草方法なのです。

 

 

ときわ動物園でも、休園日に飼育しているヤギたちを出動させ、除草をしてもらいました!

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えり好みをする♀ヨシノ

 

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顔を草にうずめて無我夢中で食べる♀ハナ(写真左)と♀ボール

 

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タイムリミットの2時間いっぱい、食べるスピードが衰えることのない♀ライム

 

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時々枝葉をつまみ食い!

ヤギは苦みに強い耐性を持っているので苦みのある葉っぱや木の皮なんかも食べることができます。

 

また、山岳地帯に生息していた名残で45°の傾斜もスイスイと移動できる点から、除草家畜として活躍するようになりました。

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ムシャムシャと草を食べる様子だけでも一生見ていられます。

ヤギ除草は癒し効果があるというメリットもありますね!

 

さて、おなかもパンパンになったところで除草の成果を見てみましょう!

 

ビフォー

Before

アフター

After

全体的に長かった草が短くなりました!

 

うんちもたくさんしたので、回収しておしまいです!

来園者がうんちに気付かず、踏んでしまったら大変です!

 

また、ヤギ除草をするにあたって、柵を立てたり、リードで繋いでおいたりしないと食べてほしくない草まで食べてしまうことがあります。

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何事においても、メリットがあればデメリットもあり、ヤギ除草も例外ではありません。

 

さて、ここまでヤギ除草についてお話ししてきましたが、ヤギのことや家畜としての役割について少しでも知っていただけたら嬉しいです!

 

最後に、ヤギを含む動物園の動物は体重や体調に合わせて飼育員が適切な内容の給餌をしています。

草や葉っぱなどの食べ物を与えるとそれが有毒であったり、カロリー過多になったりすると体調を崩す原因となってしまいます。

これからも、動物たちをみんなで優しく見守っていきましょう!

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担当 井上

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