6月1日 大変身!劇的ビフォーアフター
(カテゴリ:飼育日記) (投稿日:2024年05月29日)
みなさんこんにちは!
いや~、暑いですね。10年ほど前は5月はまだ春というイメージがあったのですが、近年は暑いのが当たり前になっていますね。
ときわ動物園も、夏仕様の飼育員が多くなっています。
人は暑くなると薄手の洋服に衣替えをしますが、犬や猫、ウサギなども同様に換毛期に毛がわりをし、毛の密度がかわることで体温調節に役立ちます。
ときわ動物園のウサギやヤギも、毛の生えかわりが完了した個体がでてきました。
そんな夏に向けての準備が着々と進んでいるときわ動物園、あの動物もあつ~い姿から大変身をとげる時期になりました。
その動物は・・・
アルパカです!
アルパカは、毛を利用するために家畜化された動物です。
そのため、毛の生えかわりがなく、ほっておくとそのまま伸び続けてしまいます。
原産であるアンデス山脈の涼しくて湿気の少ない気候でしたら、このモコモコ姿でもへっちゃらなのですが、ここは日本。
暑くてジメジメした夏はこの姿だと熱中症などの危険性があります。
ということで、毛刈りをして劇的大変身!
今年はお父さんアルパカのタックから!
個人的に右後肢についている、まるで撃たれたかのような、ある日突然ついていて豪雨の後も取れずにいた頑固な鉱塩の汚れがどうなるかも注目しています。
人の前腕ほどの長さの大きなバリカンを使って、からだや脚、首の毛を刈っていきます。
皮膚を切らないように慎重に、かつ負担をかけないように手早く行っていきます。
顔周りや足先の毛は毛刈り鋏でカット。
完成後の印象の8割がここで決まります。
飼育員のセンスや如何に・・・!
タックは歯も伸びていたので獣医さんにトリミングしてもらいました。
歯床板(硬い歯ぐきのこと。上顎の前歯の代わりの役割)や舌を傷つけないように、下の前歯だけを削っていきます。
精神を使う工程、匠の技が光ります。
そんなこんなで無事、タックの毛刈りを終えました。
では、みなさんにご覧いただきましょう。
なんということでしょう・・・!
モコモコの毛が刈られ、ほっそりボディーに!
あのまるで撃たれたかのような、ある日突然ついていて豪雨の後も取れずにいた頑固な鉱塩の汚れも完璧になくなっています。
刈った毛は全部で約1.5㎏。
今年は暖冬だったこともあり、例年より毛が少なめでした。(昨年は約2㎏)
毛は洗ってワークショップなどで活用していきます。
↑昨年度のワークショップではスマホケースを作りました☆
今年は辰年ということで龍の背びれに因んで、頭から尻尾にかけて毛を残してみました。
こちら、飼育員のこだわりポイントです。
刈り始めてから龍っぽくしよぜ!となったので、毛が若干右寄りなのはここだけのお話し。
ガタガタの歯も、綺麗にトリミングしてもらいました。
スッキリさっぱりイケメンになったタック、これで頑張って夏を乗り切っていこうと思います!
さて、ここまでご紹介したアルパカの毛刈りですが、今年も一般公開をします!
日 時 2024年6月8日(土) 11:00~
場 所 アルパカ展示場
参加料 無料(別途入園料)
*荒天の場合は、アルパカ舎内で毛刈りを行いますのでご覧いただけません。ご了承ください。
今年はソニアの毛刈りを公開します!
当日はアルパカの毛で作った製品も展示していますので、ぜひお手に取ってご覧ください!!
*11:15~ヤギの餌やりは通常通り実施します
アルバも6月中に毛刈りを行います!
アルパカのビフォーアフターをその目でご覧になってみませんか?
担当 井上