5月1日 傷ついた鳥類の保護受け入れを再開します
(カテゴリ:飼育日記) (投稿日:2021年05月01日)
今日から5月です。
あたたかくなり、動物園の動物たちだけでなく、様々な野生動物が活発に活動する季節になりました。
ときわ動物園では、人の活動が原因で傷ついた野生動物の保護と野生復帰にも取り組んでいます。
動物園で飼育する鳥類の高病原性鳥インフルエンザ感染リスクを軽減するため、冬期は鳥類の受け入れを休止していましたが、警戒期間を終えたため、今日から再開します。
毎年、受け入れを再開すると多くのご相談をいただくのですが、ぜひ心に留めておいていただきたいのが「すぐに保護しない」ことです。
この時期の保護で非常に多いのが、鳥のヒナ。
2017年に保護されたムクドリ
2019年に保護されたコシアカツバメ
皆さんも、地面にぽつんといるヒナを見つけることがあるかもしれません。
小さなヒナの姿を見ると心配になってしまいますが、実はそのヒナは、迷子になったり弱ったりしているわけではありません。
ヒナは、親鳥と一緒にくらしながら、少しずつ飛び方やエサの取り方を学んでいきます。
その途中でうまく飛べずに地面に降りたり、親鳥が運ぶエサを地面で待っていることがあるんです。
そこで保護してしまうと、親子を引き離すことになってしまいます。
心配な気持ちをぐっとこらえて、そっと見守ってください。
また、野生動物は、人と距離をとって自然の中で自分たちの力で上手にくらしています。
かれらの世界に踏み込みすぎないことは、野生動物や自然を大切にすることにつながります。
それでも保護したほうがいいのではないかと迷ったときは、保護する前に、まず動物園にご相談ください。
宇部市ときわ動物園 TEL:0836-21-3541
※当園は、山口県の鳥獣保護センターです。
県外で保護された動物の受け入れはおこなっておりませんので、山口県外の方は各都道府県の相談窓口をご利用ください。
担当:川出