6月28日 へちま畑はじめました!
(カテゴリ:飼育日記) (投稿日:2020年06月25日)
臨時休園が明けて ひと月半が経ちました。
お客様の様子からも、マスクの着用やソーシャルディスタンスといった新しい生活様式・新しい日常が徐々に定着してきたことを実感しています。
とはいえどんどん気温が上がっていますので、周りの方との距離が保てる場面ではマスクを外すなど、熱中症にもお気を付けくださいね!
そんな中、再開園したときわ動物園の「新しい日常」のひとつにすべく、はじめたことがあります。
それがこちら
自然の遊び場の入り口付近に、小さな畑をつくりました!
育てているのは『へちま』!
芝生の一角を掘り起こして耕し、へちまの重たい実を支えられるように棚もつくりました(ほとんど先輩飼育員の仕事!)。
へちまは種から育てて、しっかりと苗になったところで畑に植えかえました。
発芽
最近の様子
さて、私たちがへちまを育てるのには理由があります。
私たちの仕事は、動物たちを健康にいきいきたのしくくらせるようにサポートすること。
そして、そんなかれらの姿を通じて、動物をはじめ 様々な自然環境と共生していくとはどういうことなのか、皆さんといっしょに考えていくことだと思っています。
だから、動物たちのたのしいくらしは基本で、何よりも大切。
ときわ動物園では、そのために色々な工夫をしています。
動物たちの食事の時間をたのしくするおもちゃ(「フィーダー(給餌器)」と呼んだりもします)もそのひとつ。
ワオキツネザル 穴を開けたボトルの中におやつが入っています
エリマキキツネザル まつぼっくりにサツマイモが詰まっています
動物の種類や個体によってどんなおもちゃがいいのか考えていますが、バリエーションは多いにこしたことはありません。
そんな時、知り合いのドッグトレーナーの方から『へちまたわし』を提案していただきました。
ご家庭でくらすイヌやネコのための歯磨きや爪とぎ、おもちゃとして使われることがあるそうなんです。
こちらは市販のへちまたわし
これまでにも色々なおもちゃを考えてきたつもりでしたが、「どうして思いつかなかったんだろう!」というくらい、へちまたわしはおもちゃの素材にぴったり!
ぴったりなポイントは、3つ。
1.天然素材で安心・安全!
へちまの実から作られるので、100%天然素材。
動物たちがかじったり食べたりしても体に害のない素材であることは、おもちゃの第一条件なんです。
※市販品には、漂白剤がつかわれている場合があります。ご家庭の動物のおもちゃに利用する際には、一度煮沸消毒・乾燥をしてからのご使用をおすすめします。
2.加工が簡単!
おもちゃに使うためには、加工が簡単なのも大切なポイント。
乾燥した状態でも簡単に切れて、水を含ませればハサミでも切ることができます。
そして大きな穴はエサを詰めるのにも便利そうです。
切ったりひもでつなげたり、アイデア次第で色々なおもちゃが作れそう!
3.水の中でも使える!
もともとお風呂や台所で大活躍するへちまたわしですから、濡れても大丈夫。
水を含むとやわらかくなりますが、水に浮くんです。
ということは... 水の中を泳ぐあの動物のおもちゃにもできる...!?
ときわ動物園にたくさんいるサルたちはもちろん、他にも多くの動物たちのために使えそう!
穴掘りが大好きなあの動物や...
くちばしが器用なあの動物にも...!?
ときわ動物園のほぼすべての動物に使える予感...!
とってもわくわくしてきました!
さらに、簡単に栽培できるのも大きな魅力。
きっと動物たちはすぐに壊したり汚したりするはずなので、たくさん用意してどんどん使いたい!
そんなわけで、へちま畑はじめました!
はじめてのチャレンジなので今年は小さな畑ですが、少しずつ広げていきたいと思っています。
ご来園の際には、動物たちといっしょにへちまの様子ものぞいてみてくださいね。
収穫の際にまたお知らせします!
担当:かわで