8月22日 頑張る地元の高校生
(カテゴリ:飼育日記) (投稿日:2019年08月22日)
お盆の時期が過ぎ、少し暑さが和らいできましたが、夏バテしていないでしょうか?
今、ときわ動物園では、夏バテ知らずの高校生が暑さに負けず調査をしています。
調査をしているのは、地元の山口県立宇部高校の生徒5人。
こちらは当園で飼養するハヌマンラングールの行動調査をしているところです。
皆さん、スーパーサイエンスハイスクール(SSH)ってご存知ですか?
"先進的な理数系教育による創造性豊かな人材育成"を目標に
文部科学省が指定した高校のことなのですが、
その高校の一つ、宇部高校の生徒が、
ときわ動物園をフィールドに調査を行っています。
今年の調査は2つ。
・ハヌマンラングールの行動調査
と
・動物園の役割を考える
人工保育で育ったハヌマンラングールが群れの中に戻った時、
時間が経つとともに個体と個体の距離が変化するのか(近づくのか変わらないのか)?
ということを調べるため、今年の6月から地道にハヌマンラングールの行動調査をしています。
タブレット片手に放飼場内を移動するハヌマンラングールの行動記録を
ポチポチとタップしながら入力。
6月から始めた調査は、数か月かけてデータを集めていきます。
最初は個体識別も怪しかったのですが、
今ではハヌマンラングールが動くとともに素早く入力しています。
そして、"動物園って何のためにあるんだろう?"
ということもアンケートやインタビューで調べています。
こちらはアンケート内容の検討風景。
夏休み前に検討会を実施して、夏休みの今、動物園内でアンケートを実施しています。
行動調査の後に、アンケートを配付してくれました。
はじめは照れもあり、積極的に来園者に声をかけられなかったのですが、
次第にグイグイ、アンケートを配付していました。
頼もしい。
このアンケート、来園者だけでなく、動物園の飼育員、県内の高校生からも回収する予定です。
動物園の外側の人たち、内側の人たちの思う"動物園の役割"をアンケートで聞いてみて、
動物園の人たちと意見交換をしてみよう!という計画です。
来月には、"動物園の人たち"である動物園の園長や獣医師、
飼育員と意見交換を予定しています。
高校生たちは、まだまだ手探り感がいっぱいですが、実際に行動調査やアンケートをすることで
調査の狙いを少しずつ掴んでくれているような気がします。
これらの調査が、創造性豊かな人材になるきっかけの一つになれば良いなぁと思います。
そして、それが動物園の役割の一つになれば・・・、 理想的ですね。
(担当:木村)