1月11日 テナガザルの未来のために!
(カテゴリ:飼育日記) (投稿日:2016年01月11日)
昨年末のことになりますが、
日本動物園水族館協会主催の『2015国際テナガザル年記念シンポジウム"テナガザルの未来に向けて"』に参加してきました!
みなさんご存知のとおり(ご存知ですよね...?)昨年は国際テナガザル年でした。
絶滅危惧種のテナガザルのことを知ってもらい、保全をすすめよう!という目的で普及のためのイベントや募金活動を行ってきました。
そのラストを飾ったのが、このシンポジウムです。
http://jdb.jaza.jp/keijiban/20151220%20simpo_tenagazaru_poster.pdf
動物園の飼育員、海外で活躍する研究者、保全活動家による講演のあと、演者によるディスカッション、参加者からの質疑応答を行いました。
タイのチュラロンコーン大学の博士研究員である松平先生のによる、タイの野生テナガザルのお話。
テナガザルは、チンパンジーやゴリラなどの大型類人猿と比べて研究者が非常に少なく、海外で活躍する日本人研究者はとても貴重!
松平先生は、タイを拠点に野生のテナガザルを観察し、鳴き声や社会性などの研究をされています。
飼育下の個体しか知らないわたしには、新鮮な驚きがたくさんありました!!
そして、インドネシアでテナガザルを中心とする野生動物の保全活動を行う財団を立ち上げたChanee Kalaweit氏。
若くして単身でタイやインドネシアに渡る行動力、保全活動を広めるためのアイデアの豊富さと柔軟性に感動しました!
すばらしいお話にすっかり魅了されっぱなしでしたが、それは一般の参加者の方々も同じだったようです。
ディスカッションや質疑応答でもたくさんの質問が出て、とても盛り上がりました!
まだいまいち知名度が高くないテナガザルのシンポジウム、参加者の入りが心配されましたが、一般参加者100名超、動物園関係者約30名が集まる大成功!
関心が高まっていることを強く実感しました。
とても魅力的なテナガザルたちのことをもっと知っていただけるように、
野生個体、飼育下個体に関わらずしあわせなテナガザルたちを増やしていけるように、頑張らなければ!と気が引き締まる一日でした。
担当:かわで