HOME > ときわ動物園 > 飼育員ブログ > １月７日　となりの緑餌（りょくじ）

ときわ動物園では、

動物たちの朝ごはんに牧草や薬草をあげています。

緑餌（りょくじ）と呼んでいます。

この緑餌、よく食べる種とあまり食べない種がいます。

第２繁殖棟で暮らすジェフロイクモザルの♂ハルは

全くといっていいほど緑餌を食べません。

栄養満点の緑餌、是非食べてもらいたいのですが、

どの種類の草も齧ってすぐ捨ててしまいます。

困ったなぁ...。

 

逆に緑餌大好きなのは、カピバラ！！

みんな、もっしゃもっしゃとよく食べます。

よく食べるのでカゴにいっぱい入れて、

昼にもあげています。

ほしい...

 

ほしい...

という声が聞こえてきそうな♂ワサビ。

放飼場の外から、はいどうぞ！

檻の隙間に突っ込みます！

...はっ？！

なんと上からハルがワサビの緑餌を横取り！！

いつもは全く緑餌を食べないハル、

ひとが食べていると欲しくなったのか

ワサビの緑餌をどんどん奪って食べていきます！

おぅ...

もしゃもしゃ...

「何か？」

とでも言いたそうです。

 

その前にあげた木の枝も

あまり食べないくせに落ちそうになったら

しっかり死守しています！

お前のものは俺のもの、俺のものは俺のもの。

究極のジャイアニズム！！

まあ、緑餌を食べてくれるのは嬉しいんだけどね？

じゃあ、せっかくだからハルにもあげるよ。

と、いうわけで昼の緑餌だけは

しっかり食べてくれるハルなのでした。

 

...ふう。

これでワサビも心置きなく、

ゆっくりと緑餌を食べられる...

 

......？！

み、見てる...。

 

じとっとした目で見てる...。

こわい......。

 

隣のフサオマキザル♂ゴクウも

ひとが食べているのをみて欲しくなったようです...。

まあ、ゴクウはなんでも欲しがるのですが！

 

じゃあ、仕方ないからおすそ分けしてあげるよ！！

と、いうわけで３頭で緑餌を食べていました。

 

「となりの芝生は青い」といいますが、

動物たちとっては「となりの緑餌はうまい」のようです。

 

お後がよろしいようで。

 

担当：田村