4月8日 ハヌマンラングールの人工哺育
(カテゴリ:飼育日記) (投稿日:2015年04月08日)
アジアの森林ゾーンのオープンから半月が経ちました。
寝室の中にいるハヌマンラングールの赤ちゃんはもうご覧になりましたか?
赤ちゃんの名前は「タラ」。昨年4月30日生まれのメスです。
もうすぐ1歳の誕生日をむかえるタラは、お母さんとは離れてくらしています。
実は、お母さんのリンダは子育ての経験がなく、出産したものの赤ちゃんをうまく抱くことができませんでした。
そこで私がリンダの代わりにミルクを与えてタラを育ててきました。
人間が動物のお母さんに代わって子育てをすることを「人工哺育」といいます。
出産直後のリンダ。大事そうに赤ちゃんを持っていますが、胸にだっこすることができませんでした。
生まれたときは写真のように顔は肌色、毛は黒で今とはまったくちがうサルのようでした。
ハヌマンラングールのように木の葉を主食とするサル(「リーフイーター」といいます)の人工哺育は国内でも例が少なく難しいといわれていて、タラの場合も下痢が治らなかったり離乳食をなかなか食べてくれなかったり、悩みがつきませんでした。
夜は自宅に連れ帰り、生後2週間までは2時間おきに授乳をして寝不足の日が続いたことも...
でも、元気にすくすく育ってくれているタラを見ればそんな疲れはどこかにいってしまいます。
体も大きくなってきてミルクもほとんど必要なくなってきたので、これからおとなたちと一緒にくらす練習をしていく予定です。
育ち盛りのタラは日々成長していますので、かわいい姿にぜひ会いに来てくださいね!
担当:かわで