12月5日 ハヌマンラングール2015総集編
(カテゴリ:飼育日記) (投稿日:2015年12月05日)
さあさあ、師走になりました!
2015年も残すところあとわずかです!
ということで!
ときわ動物園のハヌマンラングールたちの2015年をまるっと振り返っちゃいましょう!
まずは、リニューアルオープンにともなって新しい動物舎にお引越し。
擬木や岩で起伏のある展示場。古い動物舎では走り回ることができなかったハヌマンたちがしっかり身体をのばせる環境になりましたー!
やったー!
そしてオープン直後の4月には、タラとサトの父親・サミーの旅立ちも。
ハヌマンラングールは国内にたった6頭しか飼育されておらず、なんと唯一のオスとなってしまったサミー。
新たな血統のこどもを残すため、現在は日本モンキーセンター(愛知県犬山市)でメスと一緒にくらしています。
ハヌマンラングールの繁栄のために、がんばれサミー!
担当者も一度、日本モンキーセンターへ会いに行ってきましたが、元気にしていましたよ!
4月にはうれしいイベントもありました!
2014年4月30日に生まれたタラ(♀)の1才の誕生日。
特製ケーキでお祝いしました。
でも今年一番のできごとといえば、7月7日、サトの誕生ですよね!
母親はリンダ、父親はサミー。
タラの妹にあたります。
出産後、タラの時と同じく赤ちゃんを抱こうと頑張ったリンダでしたが、どうしてもうまく抱けず乱暴な扱いをするようになってしまったため残念ながら人工哺育に切り替えることになりました。
タラよりも100gほど体重が少なく、発育が心配されたサトももうすぐ生後5ヶ月。
こちらの心配をよそに元気いっぱいに育ち、タラよりも早く離乳しそうな勢いです!
そしてお姉ちゃんになったタラは最近、リンダとソフィーとの同居訓練をはじめました!
「訓練」といっても、それはとっても穏やかな時間。
おとな2頭がいる展示場にタラを出し、短い時間ですが同じ空間ですごしています。
触れ合うことこそほとんどありませんが、自然と近くにいることが多いようです。
常連のお客様やボランティアでガイドをしていただいている方からも「タラちゃんはまだお母さんと一緒に暮らせないの?」と心配していただいていました。
生後すぐからおとなたちとのお見合いは続けていましたが、はじめのころ母親のリンダはタラを見ると興奮して攻撃的な態度をとることが多く、わたしはかなり慎重になっていました。
でも、ちゃんと3頭の間にいい関係が築けていたんだな、としみじみ。
これから同居訓練を重ね、次のタラの誕生日のころ(2015年4月、5月)にはサトも一緒におとなとくらす練習を始めたいと考えています。
本来は大きな群れをつくってくらすハヌマンラングール。
動物園でもできるだけ仲間たちと一緒にくらす環境をつくっていきたいです。
群れでくらすハヌマン、壮観だろうな~!
そして、飼育管理にも変化が。
リニューアルを機に、エサを少しずつ変えていました。
木の葉を主食とする動物ですが、新鮮な木の葉を入手するのはなかなか難しく、以前はたまたま手に入った時に少し与える程度でした。
でも、野生で主食にしているのだから、もっとたくさん食べさせたい!
少しずつ与える量を増やし、今ではおとな1頭につき1日に1kg強の枝葉を与えています。
数えてみると、この1年で30種類以上の木の葉を食べていました。
赤ちゃんも生まれ、勢いにのるハヌマンラングールですが、来年の課題も。
まずは、タラ、サトがおとなたちと一緒に暮らせるようにすること。
そしてもう一つは、ソフィーのケア。
ソフィーは現在23才。
ハヌマンラングールは30年以上生きるとされているので、まだまだおばちゃんにさしかかったところかな、という年齢なのですが、実はときわ動物園が今まで飼育してきたハヌマンラングールのなかでは最高齢。
最近は少し寒さにも弱くなり、展示場のすみで座っていることが多くなりました。
寒い日には、少しの間 室内で休憩させていることもありますが、ご理解をお願いいたします。
高齢というには早いので、ソフィーの運動量を増やしてより良いくらしを支えていきたいと思います。
ご来園のお客様をいちばんにお出迎えする美しいサル・ハヌマンラングールにこれからも注目ですよ!