HOME > ときわ動物園 > 飼育員ブログ > １０月２９日　お悩み相談

皆さん、今日は私の悩みを聞いていただけますか。

 

以前、飼育員の植栽を守るための苦悩も

このブログにアップされていましたが、

飼育員にはもっと日常的な苦悩があります。

 

そう、それは...

投　薬　！

 

こちらも以前、

獣医師のブログに書かれていましたね。

人間なら病気が良くなるから、

症状が軽くなるから、

と思って苦い薬も我慢して飲みますが、

動物たちはそんなこと分からないので

苦い薬はあまり飲んでくれません。

動物だと「薬を飲む」という表現も違うかな～。

「薬を食べる」という感じですね。

水で流し込んでごっくん！

というわけにはいかないので、

色々食べてくれそうな方法を考えるわけです。

おいしいものに挟んだり、練りこんだり。

見た目をそっくりにして騙そうとしたり。

でも、

と～～～～～～～～～～～～～～～～っても！！

苦い薬もあってなかなか食べてもらえません...。

 

本日もそんな投薬、頑張ってみました！

こちらはフサオマキザル用の薬。

黒い丸いのは、プルーンに苦い薬を練りこんだものです。

色々試した結果、これで食べてくれることが判明したんです！

食べてくれた時は嬉しくて感動してしまいました...（涙）

ただ！

初めはおいしく食べてくれたのですが、

薬に気付いたのか食べない個体が出てきました...。

そのため下にあるように

大好きなバナナに挟んであげてみたところ、

なんとか食べてくれている感じです！

良かった！！

個体によっても、

食べたり食べなかったりがあるので難しいです。

 

フサオマキザルとの闘いは壮絶すぎて

写真がとれなかったので（笑）、

リスザルとの闘いをどうぞ！！

 

現在、何種類か飲ませている薬があるのですが、

こちらは甘めの薬。

サル用のペレットに穴を開けて

埋め込んで蓋をしています。

左が普通のもの、右が薬入り。

ちょっと凹んでるのがわかりますか？

見た目もそっくりにして騙す作戦です！！

 

どうだ！

♂のナルトがにおいを嗅いでいる...。

ドキドキ...。

おっ、食べている！

よかった！

♂のバナナもちゃんと食べている！

良かった！！

 

そしてついに苦い薬を

バナナに与える時がやってきました...！

今日は大好きな鶏肉ソーセージに

ペレットに薬を混ぜたものを挟んでみました。

これまで、チーズや果物など色々試したけどダメでした...。

今日こそは...！！

 

どうだ！！

受け取った！！

食べるのか...？！

 

あっ......

 

............。

 

皆さん、これ、何してるかわかりますか？

どうやら薬に気付いて、

壁に薬の部分を擦り付けているのです...。

その結果...

今日も捨てられました...。

悲しい...。

 

明日からも飼育員の薬との闘いは続きます...。

 

担当：田村