10月12日 元気かな~
(カテゴリ:飼育日記) (投稿日:2015年10月12日)
今日は動物園にいない動物のお話をしたいと思います。
この写真、なんの動物かわかりますか??2頭います。
これだとわかりますか??
わかりますか…??わからないかな…(笑)
この動物、ムササビの赤ちゃんです!!!
ムササビはリスの仲間で本州・四国・九州や中国南部などに生息しています。よく空飛ぶ座布団なんて呼ばれたりもしています。
手足の間や足と尾の間にあるのは飛膜というのですが、これを利用して樹木の間などを滑空します。
ででで!!!なぜこの写真があるかというと、ときわ動物園では鳥獣保護センターとしての役割も持っており、
ケガをした野生動物の保護・野生復帰などにも取り組んでいます。
このムササビ、3年前の4月下旬に保護されてきたのです。ドキドキしながらも初めて人工哺育を担当させてもらいました。
まだ目も開いておらず、このような感じでミルクを与えていました。
授乳があったので夜間は家に連れて帰っていたのですが、成長するにつれて運動スペースが狭くなり…
私アパートに住んでるんですが、廊下で誰かに会わないかな…壁にぶつけないかな…とハラハラしながら
コソコソと…動物園から枝を運び…
木を組み立てたりしていました(笑)
写真だとわかりにくいですが、なかなか立派な枝なんです!!(笑)
生後約半年には、こんなに立派になりました
その後1頭は残念ながら亡くなってしまったのですが、もう1頭は山へ放獣しました。
定期的に観察に行っているのですが、放獣して約8か月後に子どもと思われる個体と一緒にいるのを発見しました!!
その写真がこちらです。巣箱から顔を出しているのが人工哺育個体で左下に見えるのが子どもだと思われます。
いつも通り観察していたら、巣箱から2頭出てきたんです!!
動きが速すぎて、私の5000円デジカメで写せた写真はこの1枚だけでした(笑)
放獣した個体はメス1頭だったので、放獣した山に他にもムササビがいることがわかりました。
現在は巣箱を複数取り付け、巣箱内に温度センサーを設置し
どの巣箱を利用しているかなどを調べています。
こちらが温度センサーです。これを巣箱の床に固定して設置することで温度変化が記録されます。
なかなか上手く記録ができていなくて、悪戦苦闘中ですが…
今後も放獣個体の生活を追っていきたいと思います!!
担当:むらかみ