9月4日 ハズバンダリートレーニングその後!
(カテゴリ:飼育日記) (投稿日:2015年09月04日)
今日は、以前からブログやFacebookでお伝えしているハズバンダリートレーニングの経過報告です!
繰り返しになりますが、ハズバンダリートレーニングは動物たちの自発的な行動で健康管理をするためのトレーニングです。
体重をはかったり、体を近くで見せてくれるようにしたり...どんどん進むと注射や採血ができるようになったりもするんですよ。
体に針をさす注射や採血は人間でも苦手な人、いますよね。
...わたしは注射器に自分の血が吸われていくさまを見るのが大好きなのですが、どうやら少数派のようです。
さてさて、今日ご紹介するトレーニングは、検温!
脇や耳ではかる方法もありますが、できるだけ正確な体温を知るために直腸体温をはかります。
今回検温に成功したのはシシオザルのガッツ(♂)。
体温計に興味津々です。
この体温計は動物用のもので、ヒト用よりもプローブ部分が細くて先端が曲がるようになっているんです。
これをこんなふうにおしりに入れて...
はい!測定完了!
この日は37.2℃でした!
あれ?ちょっと熱があるんじゃないかって?
いえいえ、サルはヒトよりも体温が高く、37℃~38℃が平常時といわれていますので、これならふつうの体温です。
しかし、動物もヒトと同じように1頭1頭平熱がちがうので、これからガッツの平熱を把握して毎日の健康管理に役立てていきたいと思っています。
なんだか簡単そうに書いてしまいましたが、サルたちは体を触られることにとっても敏感です。
ましてやおしりに棒をつっこまれるわけですから、嫌がらないわけがありません。
でも、そこをなんとか協力してもらうためにじっくり時間をかけて少しずつ刺激にならし、ごほうびをあげながらトレーニングを進めました。
準備に時間をかけたおかげで、ガッツは今ではなんでもないことのように検温に応じてくれます。
動物たちと言葉をかわすことはできませんが、信頼関係を築くことで健康管理に必要な色々なことを教えてくれるようになるんです。
また、ガッツはオスですが、メスの体温がはかれるようになれば、排卵周期の特定や出産前のケアにも一役かってくれそうです。
動物たちにも飼育員にもやさしいハズバンダリートレーニング、これからもしっかり進めていきたいと思います!
こうご期待!
担当:かわで