8月11日 傷病鳥獣保護レポート
(カテゴリ:飼育日記) (投稿日:2018年08月11日)
ある夜の公園。
昼間は、子どもたちの遊ぶ姿や散歩を楽しむ人たちでにぎやかな公園だが、
夜は嘘のように静かで、そして真っ暗・・・。
街灯も少なく、人もほとんどいない。
時々、風でゆれる樹木の葉のこすれる音がするくらい。
そこに段ボール箱を大事そうに抱えて歩く男性が一人。
暗い公園の中、男は小さな懐中電灯しかもたず、何かを探しているのか、
周りを気にしながら、ゆっくりと歩いている。
男は段ボールの箱をとても大事に扱っていた・・・
その箱は大きく、ちょうど人の首が入るくらいの大きさだろうか・・・
ときどき、その箱はガタガタと音を立てて揺れる。
中から何かが動いているようだ。
箱が動くたび、男はニヤリと笑い、何か声をかけているようだ・・・。
急に男は歩くのをやめた、男の前には公園の中の大きな木が並ぶ林があった。
そして、男は箱をそっと地面におき、箱を開けた・・・。
その箱の中には、
ん??フクロウ??
そうです。こちらは傷病鳥獣保護で保護されてきたホンドフクロウです。
体力も無事に回復した為、夜行性の習性にあわせて、
夜に放鳥しました。
夜行性の鳥なため放鳥のときに、目に刺激を与えないように、最低限の明るさで放鳥場所まで行き、
振動などで驚かさないように慎重に運びました。
ゆっくりとですが、箱からフクロウは出てきて、
最後は高い木の上へ飛んで行きました。
そこなら天敵にも襲われないから大丈夫。
元気で!!
というふうに傷病鳥獣保護の放鳥を今回紹介しました。
フクロウのような大きな鳥が保護されてくるときは、
大怪我をしていたり、衰弱がひどく、すでに手遅れだったりするケースが多いのですが、
今回は無事に放鳥することができ、ほっと一安心。
せっかく夜に放鳥したし、季節は夏だから、ちょっとだけホラー風に
文章をかいてみました。放鳥した時に、ブログのネタにしようと企んでました。
失礼しました(汗)
しかし、フクロウを放鳥した後、バチがあたりました。
帰りの夜の公園・・・フクロウを放鳥した安心感から気が抜けていたところ
後ろから、
ガサガサと音が・・・
振り向いても誰もいない・・・
歩き始めたら、また
ガサガサ・・・
次第に音が近づいてくる・・・
えっ、何!?
って音のするほうを見たら・・・
「ニャー!!!」
「ぎゃああああ!!!・・・って猫かい!!」
とてもかわいい猫がしげみから飛び出してきました。
餌が欲しかったのでしょうか。
ホントにびっくりしました。あー怖かった・・・。
みなさん、暗い夜の公園や林の中ではふざけないように・・・。
傷病鳥獣保護 担当 坂口