HOME > ときわ動物園 > 飼育員ブログ > 8月8日　新米ペリカンたちの島生活日記

みなさんこんにちは！

　

今回のブログはタイトル通り、ペリカンが主役です！

　

6月のはじめに静岡県の日本平動物園からブリーディングローンでときわ動物園にやってきたモモイロペリカンのメス、カンちゃん、マイちゃん、チビちゃんの3羽。

3羽とも親の中にときわ由来の個体がおり、過去に搬出したペリカンの娘や孫がやってきた、ということになります。

　

ちなみにマイちゃんはその昔、幼稚園などに飛んで遊びに行っていたカッタの孫にあたります。

カンちゃん、チビちゃんは同じ親を持つ姉妹で、母親はカッタの元ペアの個体です。

　

　

そんな3羽はときわ動物園に搬入後、2週間ほど屋内施設での検疫期間を過ごし、

（検疫とは、病気などがないかのチェックのことです）

検疫期間を終えた6月24日に常盤湖の一画にあるペリカン島にお引越ししました。

　

↑検疫期間中の3羽(右からカンちゃん、マイちゃん、チビちゃん)

　

日本平動物園では人工育雛で飼育員に育てられた3羽。

これまで屋内の施設で暮らしてきたため、ペリカン島のような完全屋外の施設は初めて！

　

↑ペリカン島に引っ越した直後の3羽（右からチビちゃん、カンちゃん、マイちゃん）

　

ペリカン島に入れた直後は見知らぬ環境や見知らぬペリカンたち（ときわの先輩ペリカンたち）を見てビックリした様子で3羽固まって硬直していました。

心配しながら様子を見ていましたが、なかなかに順応力の高い3羽。

その日の夕方には他のペリカンと一緒に湖を泳いで餌を食べにきていました！

　

↑島生活初日に餌をたべにきたマイちゃん（画像右側）

　

　

さて、そんな新米ペリカンたちも島での生活はもう1か月を超えました。

現在の3羽の様子は、というと・・・

　

↑3羽で仲良く泳ぐ様子（右からチビちゃん、マイちゃん、カンちゃん）

　

たくましく、元気に過ごしています！

　

　はじめての島生活、気になるものもたくさんある様子。

　落ちてきた葉っぱや小枝、湖の中にはえている水草など色々なものをくちばしで咥えています。

　　

↑湖面に浮かぶ木の枝で遊ぶ3羽（手前からカンちゃん、チビちゃん、全然見えないけどマイちゃん）

　

　↓葉っぱ付きの枝を見つけた3羽（右からチビちゃん、カンちゃん、マイちゃん）

↑先輩ペリカンと一緒に泳ぐ新米2羽（右がカンちゃん、右から3羽目がチビちゃん）　

　

他個体との関係性も良好そうです。

たまに距離が近すぎて怒られることもありますが、執拗に攻撃されたり、追いかけられたりというのは無く、一安心。

　

今までの屋内施設では置き餌がメインでアジを食べていた3羽。

投げたアジのキャッチも経験はありましたがちょっぴり下手っぴでした。

ペリカン島でちゃんとアジを食べられるのかしら・・・という不安もありましたが・・・

　

↑アジをキャッチ！（前列が新米3羽。右からチビちゃん、カンちゃん、ちょっと見切れたマイちゃん）

　

アジを見据える視線は先輩ペリカン顔負け、かも・・・！

喉袋をおおきく開いて上手に受け止めていました。

（実は失敗も多いのですが、そこはご愛敬。まだまだのびしろがありますね！）

　

暑い日が続く今日この頃・・・

ペリカンたちは喉袋を震わせ暑さを凌ぎます。

（こちらは画像では伝わらないので、実際に観察してみてください！）

　

そんな中、マイちゃんだけは少し変わった姿を見せてくれます。

　

↑からだは真っすぐ座っているのに・・・

　

翼をたたむのが暑くて嫌なのか、少し浮かせてななめにしています。

最初は怪我や体調不良を心配しましたが、マイちゃんは至って元気な様子。

　

このように工夫？を凝らして猛暑の日々をたくましく過ごしているペリカンたち。

ときわ公園にお越しの際は動物園の前後で常盤湖にも足を運んでみてくださいね！

ペリカンを間近で観察したい！という方は毎日16時頃に餌をあげているので、是非ともお立ち寄りください！

　

担当：おおた