6月30日 保護しています
(カテゴリ:飼育日記) (投稿日:2016年06月30日)
動物園のバックヤード付近でなにやら探している飼育員発見。
何をしているかというと・・・バッタやらコオロギやらを探してつかまえています。
それはなぜか?
先日フェイスブックでもお知らせしていましたが、ときわ動物園は山口県傷病鳥獣保護センターです。野生動物の保護・治療・野生復帰を行っています。本来「傷病」の野生動物の保護なのですが、この時期は鳥類の雛が「巣から落ちて衰弱していた・落ちた雛に親鳥が餌を与えなかった・カラスが狙っていた」などの理由で動物園にやってきます。
写真はツバメの雛。ツバメは昆虫食ですので、写真のようにミルワーム(市販の昆虫の幼虫)や昆虫を与えます。ということで、できるだけ親鳥のように色々な昆虫を与えた方がいいだろうということで、園内のバッタを捕まえているのです。飛べるようになって、自力で餌をとれるようになったら野生復帰です。
この3羽きょうだいも巣から落ちていたところを保護。もうすぐ野生復帰です。
こちらの鳥の種類はわかりますか?
コゲラというキツツキの仲間です。今ではかごの壁をトントンつついたりしてキツツキらしくなってきました。このコゲラ、実は動物園内の木の巣から落ちていたところを保護しました。しかも、落ちていたところはパタスモンキーの放飼場。パタスモンキーも引きながら見ていました。
巣の位置がわからなかったので、保護しました。しばらくみていると、父鳥も母鳥も餌を運びにやってきていました。でも雛がいないので最後にはあきらめていなくなってしまいました。あとでわかったのですが、ちゃんとパタスモンキーの放飼場の上の木の穴に巣がありました。
このように、巣から雛が落ちていても、すぐに巣に戻すことができれば親鳥がまたちゃんと餌を与えてくれることがほとんどです。
もし、みなさんが巣から落ちている雛を見つけても、すぐに保護せず、相談してくださいね。やっぱりちゃんと鳥の両親に育てられたほうがいいですもんね。
でももし、雛が保護されて来たら、飼育員はバッタをとったり、すり餌を作ったりと一生懸命に野生復帰のお手伝いをします。けがをしていたら、獣医さんといっしょに治療にあたりますよ。
今の所、鳥類だけが来ていてほ乳類はまだのようですし、例年に比べて数も少ない気がします。これもケガをした野生動物が少ないということかな?と、思っています。
担当:むらた