5月24日 傷病鳥獣保護レポート・お知らせ!!
(カテゴリ:飼育日記) (投稿日:2017年05月24日)
園内を歩いていると、巣立ちしたばかりの幼鳥に餌を運ぶスズメの親子をよく見かけるようになりました。
子育てをしている、ほのぼのとした光景ですが、
傷病鳥獣保護を担当するようになってから、実は巣の外で親鳥の帰りを待っている雛を
「親とはぐれたんだ!かわいそうに!助けてあげる!!」
っと勘違いされ、誤認保護されてくる雛がまた動物園にくるのでは・・・っと少し心配になるようになってしまいました。
野生動物を助けてあげる・・・その優しい気持ちは大切です。
でも、その優しい気持ちが間違った方向に向かわないようにするには、どうすればいいのか・・・
う~~ん・・・ムムムムムム~~、悩む・・・。
っということで、20日の土曜日に普及目的で
傷病鳥獣保護のガイドをやりました!!
動物園にある学習館・モンスタの場所をかりて、
ホワイトボードを利用し、パネルを作り、
手作り看板・配布用のチラシを作成したりして、
ときわ動物園が実施している傷病鳥獣保護の活動紹介や雛の育雛の大変さ・誤認保護のことを
傷病鳥獣担当の飼育員がお客様の前にたち、話しました。
ただ話を聞いてもらうだけでは、物足りないかもしれないので、(話だけでは、私が緊張しすぎて・・力がつき果てるかもしないので・・・)
実際に写真や、保護で使用する道具、
ツバメなどの昆虫食の鳥やフクロウなどの肉食の鳥の餌に使う生餌(写真の机の上にありますね)もつれてきて、
お客様にみてもらい、きいてもらいました。
熱心に聞いてくれるお客様・・・
(子どもたちは、生餌に夢中・・本物はやはり強かった!)
話が終わったあと、一人のお客様から
「とても勉強になった。ありがとう!」
というお声も頂きました。
とても嬉しくなり、やってよかったと思いました(^^)
地道にですが、コツコツと普及活動に取り組んでいけば、野生を大切にする人がふえて、
誤認保護がへり、大きく自然保護に貢献できるのでは・・・!
より一層、野生動物と人との正しい付き合い方をみつけることができるのではないか!!
っと信じて、これからも普及活動に取り組みます。
次回は
5月27日(土)13:00~(30分程度)
場所は同じく学習館・モンスタ
どなたでも参加できます。ぜひ、傷病鳥獣保護の話を聞きに来てください。
また、来月6月1日から10月31日まで、ときわ動物園で傷病鳥獣の保護受け入れを再開します。
しかし、これまで何回かお話ししたように、
誤認保護のように保護する必要がない鳥獣が保護されてくるケースが多いのが現状です。
(写真のフクロウは去年動物園に持ち込まれた雛です。状況を聞くと、やはり巣から出たばかりで、親鳥が餌を運んでくるのを待っていたのでは?
っと推測できた個体です。この個体は去年の秋に成長し、野生に戻しました。)
傷ついた野生鳥獣を見かけた際は、
保護する前に
ときわ動物園をはじめ、各市の農林事務所などにお問い合わせください。相談してください。
野生動物はできるだけ、人が関わらず、野生で!そっと見守る!そっとしておく!!ことが大切です!!
ぜひ、傷病鳥獣の保護活動の話を聞きに来てください。
このガイドで、皆さんが野生動物のことを知る・考えるきっかけになったら、
とても嬉しいです。お待ちしております。
傷病鳥獣担当 坂口