5月2日 飼育員の考えごと
(カテゴリ:飼育日記) (投稿日:2021年05月02日)
新しい年度になり、早くも1か月が経ちました。
進学や就職など、皆さん新しい生活には慣れてきたでしょうか?
私にも今回、変化がありまして、
わたくし・・・つ、ついに・・・
担当が変わりました!!
新しい担当動物はこちら
ボンネットモンキーとコツメカワウソを担当することになりました。
(5年間担当した山口・宇部ゾーンと傷病鳥獣保護の動物たちよ、さらば!いままでありがとう!)
少しずつですが、私も仕事に慣れてきたため、新しい担当になって驚いたことをお話したいと思います。
ボンネットモンキーはニホンザルと同じ、オナガザル科マカク属に分類され、
「マカク」とよばれるサルの仲間です。
ニホンザルと同じで、複数のオスと複数のメス、その子どもたちからなる大きな群れを作ります。
しかし、群れの上下関係については、ニホンザルと比べるとゆるい部分があります。
また、ニホンザルは警戒心がつよいのですが、ボンネットモンキーは好奇心が強いところがあります。
この違いに、驚いてしまいました。
(写真はニホンザルです。山口・宇部ゾーンで飼育展示しています。)
ニホンザルの担当になったばかりのときは、よく威嚇をされたものですが、
ボンネットモンキーはそれがなく、担当になった初日でも、寄ってくるぐらいだったため、逆に怖いなと感じたくらいでした。
(ボンネットモンキー。カメラを向けても全然、気にしない、威嚇してこない。
ホントに、ニホンザルと同じマカクなの?!ってびっくり!)
そして、コツメカワウソ。
彼らは食肉目イタチ科の動物です。
宇部ゾーンで飼育展示しているタヌキは食肉目イヌ科の動物です。
違うと言えば当然なのですが、
飼育下で慣れているタヌキでも、飼育作業をするときは少し警戒しながら飼育員のことをみたり、近づいてきたりします。
そのため、飼育員もタヌキたちを驚かせないように気を付けて作業をするのですが・・・
(写真はタヌキ。山口・宇部ゾーンで飼育展示しています。少し警戒しながら、飼育員をみています)
コツメカワウソたちは、好奇心が強く、気にせず飼育員に寄ってきます。
これにもびっくりしてしまいました。
(放飼場で写真を撮ろうとしたら、迫ってくるコツメカワウソ。びっくりして、写真がブレてしまいました。汗)
いままで担当していたニホンザルやタヌキたちとだいぶ雰囲気が違うなぁと驚きの毎日です。
しかし、この驚きから、この2種類の動物にものすごい興味を持つことができました。
同じマカクでも似たところ・違うところがある!
同じ食肉目でも、雰囲気が全然ちがう!
あらためて、動物を知ることの楽しさを実感しています。
動物を知ることの楽しさを、皆さんと共有できたらいいなと思い、
久しぶりの「飼育員の考えごと」でお話させていただきました。
担当が変わっても、「飼育員の考えごと」は続きます。
ブログだけでなく、園内でのガイドやイベントを通して、
新たな担当動物たちの情報発信や普及活動に力を入れていきたいと思います。
これからもよろしくお願いいたします。
(ボンネットモンキーとカワウソ)
42頭のボンネットモンキーの顔と名前を覚えるのに苦戦している飼育担当者より
担当 坂口