5月19日 飼育員の考えごと。
(カテゴリ:飼育日記) (投稿日:2016年05月19日)
GWも終わり、暑くなってきました。
そんな、ある日のタヌキ・・
狸寝入りではありません。本当の爆睡です。
暑くなって、だらけているだけでなく、ここ最近タヌキたちに変化がみられてきました。
それがこちらです。
タヌキの抜け毛です。量が多いです。
犬を飼ったことがある方なら、お分かりだと思います。この季節は犬も抜け毛が多くなりますよね。
タヌキも同じく、この時期は冬毛から夏毛に生え変わるため、今タヌキの放飼場は抜け毛がたくさんあります。
私はタヌキの担当になるのは、初めてで、タヌキがどのように、毛が生え変わり、夏毛の姿になっていくのか楽しみです(^^)
しかし、同時にうまく換毛ができるようにケアしなくては!・・・っと考えたりしています。
犬でしたら、ブラッシングなどのケアもできます。
しかし、同じイヌ科でも、タヌキは野生動物・・なでたり、ブラッシングしたりなんて、できません。
餌などの飼育環境でケアしてやるしか、ありません。
同じ日本に住むニホンザルでしたら、仲間とグルーミングをしたりもしますが・・
(タヌキの隣に住んでます、ニホンザルの♂のサブとアトです。)
冬と同じ内容の餌でいいのか?違う餌がいいのでは?でも何を与えたら?餌のバランスか?・・っと、
いろいろと考えてしまう今日この頃。
そして餌を与える時、寄ってきてくれるタヌキたち
同じイヌ科のため、寄ってくる姿は小型犬みたい・・・。
お客様からも「懐いてますね~、犬みたい。可愛い。」
と声があります。
担当者としては、嬉しい言葉・・しかし!!
前記しましたが、タヌキは野生動物。
寄ってきてくれますが、これは餌が欲しいだけ・・餌がないと寄ってきません。毎日世話をしてても、なでることもできません。
それだけ、家畜・愛玩動物であるイヌと野生動物であるタヌキは違うのだと、
実感する日々です。
そして、この違いをどのようにすれば、ガイドや展示で伝えることができるかなと考える毎日です。
まだまだ勉強しなくてはいけませんね・・。
餌を食べるタヌキ。可愛いです。
しかし、かわいいだけではないことを伝えていきたい!
身近な野生動物を担当していて、そう考える飼育員なのでした・・
担当 坂口