HOME > ときわ動物園 > 飼育員ブログ > 3月4日　ワオキツネザルの赤ちゃん成長記録

皆さんこんにちは！

今回のブログは、昨年生まれた

ワオキツネザルの赤ちゃん「ミカン」の

成長を振り返りたいと思います。

　

昨年の7月24日の朝、

いつものようにワオキツネザルの獣舎に

行くとなにやら慌ただしい音がします。

寝室内に目を向けると、

床の上に赤ちゃんがいました。

実は、生まれた日の朝、母親の「モモ」が

他の個体を追いかけており、

発見時、赤ちゃんは床にいました。

　

（出産直後のモモと生まれたばかりの赤ちゃん）

幸い、赤ちゃんに怪我もなく、

すぐに母親が抱っこする様子が見られました。

　

まだ、へその緒がついている状態でしたが、

しっかりおっぱいも飲んでいるようです。

その後も母子ともに落ち着いていましたが、

念のため１日お部屋の中で過ごしてもらいました。

　

翌日の朝も母親は、甲斐甲斐しく赤ちゃんの

めんどうをみており、落ち着いていたため、

外に出すことにしました。

（モモのお腹にしっかりしがみつく赤ちゃん）

天気の良い暑い日でしたが、日陰で

のんびり過ごす様子が見られました。

昨年の夏は非常に暑く、熱中症にならないか

心配もしましたが、赤ちゃんはすくすくと

成長していきました。

　

生まれた当初は、常にお腹に

しがみついていた赤ちゃんですが、

生後１０日頃から背中に

しがみつくようになりました。

　（モモと背中にしがみつく赤ちゃん）

　

生後1か月ちょっとで早くも固形の餌を

口にするようになりました。

最初は母親の真似をして口に入れては

ハムハムしているだけのようでしたが、

段々と飲み込むようになり、

次第にその量も増えていきました。

　

10月には母親モモ、桃色から色にちなんだ

３つの名前候補を飼育員が考え、

Twitterと動物園内で投票を行いました。

1000票以上の投票の結果、

蜜柑色の「ミカン」と決まり

（命名者のご家族と一緒に飾りつけました）

命名式も行いました。

　

この頃には、1頭で展示場内を走り回ったり、

枝から枝へ凄い速さで飛び移る様子が見られました。

　

さて、ここからは最近のミカンの様子を

お話したいと思います。

母親の背中にしがみついたり、おっぱいを飲む様子は

すっかり見られなくなりました。

　

（一番右、まだ小さいのがミカン）

みんなと並んでひなたぼっこしたり、

おとなのオスにちょっかいを出したり、お転婆です。

身軽なため、動きも速く写真を撮るのも一苦労。

　

また、お隣で暮らすエリマキキツネザルにも興味津々...。

仕切ってある柵の隙間から覗いたりしていると...

（お隣のエリマキキツネザルが気になるミカン）　

そんな時すかさず、母親が近寄ってきて

見守る様子が見られます。

　

（まだ気になるミカンと、その様子を見守るモモ）

　

だいぶ大きくなってきているミカンですが、

モモのような立派なおとなになるには

もう少し時間がかかりそうです。

今後もミカンの成長を見守って下さいね。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　担当：森