グアバ!グアバ!グアバ!
(カテゴリ:植物) (投稿日:2021年09月01日)
植物館では先日ご紹介したようなバナナやココヤシをはじめ、様々な実がなります。今日はその中でも、よく耳にはするけれど店頭ではあまりお目にかかれない果物をご紹介します!
Psidium guajava
オオミバンジロウ(グアバ)
フトモモ科
今日の様子です。たくさん結実していますね!こちらはグアバの名前で知られているオオミバンジロウ(大実蕃石榴)です。熟すと淡い黄緑色になり独特で濃厚な香りがします。個人的な感覚ではクセのある?グレープフルーツかなと思っており好きな香りです。が、どうやら個人差があるようで特にお子さん方には不評なようです。
Psidium cattleianum
テリハバンジロウ(ストロベリーグアバ)
フトモモ科
こちらは熟すと赤くなるテリハバンジロウ(照葉蕃石榴)です。径3~4センチほどでオオミバンジロウ(径7~8センチ)よりも小さいです。香りはオオミバンジロウよりも控えめで、名前の通りほのかにイチゴの香りがするようです。現在は実はほとんどついていません。(写真は7月26日撮影)
Psidium cattleianum f.lucidum
キミノバンジロウ
フトモモ科
そしてこちらはキミノバンジロウ(黄実蕃石榴)。名前の通り熟すと黄色くなります。大きさもテリハバンジロウとほぼ同じくらい。こちらは現在たくさん結実しています。3つの中では一番香りがしないようです。
2つに切ってみました!切った感じだとオオミバンジロウは洋ナシの感触です。3つのなかでは一番水分量が少ないようです。香りは切っても濃厚でねっとりとした、それでいて柑橘系のような香りに感じます。香りは強いのですが、味はあまりしません。グアバは白い果肉や赤い果肉などがあるようですが、当館のものは白い果肉です。きっとジュースやジャムなどに加工すると美味しくなるのでしょう。
そしてテリハバンジロウ。こちらは切った感じはとてもジューシーです。オオミバンジロウよりも柔らかく、強く握っただけでジュースが絞れそう。ストロベリーグアバの名前の通りほのかにイチゴの風味がするようです。3種類の中では一番人気(コンシェルジュ評)のようです。もしかすると個体差がかなりあるのかも知れません。
最後にキミノバンジロウですが、こちらもテリハ同様とてもジューシーな感じでした。香りはあまりしませんが、ほどよい酸味と甘みもあり個人的にはパッションフルーツによく似て一番好きな味でした。
環境省では生態系被害防止外来種リストというものを出しています。これは外来種について日本及び海外等での生態系への被害状況を踏まえ、日本における侵略性を評価しリスト化したものです。じつはそのリストの中にテリハバンジロウとキミノバンジロウも載っています。植物館の中にある植物を持ち出すことは日本固有の生態系への被害を及ぼすおそれがあるため取り扱いには注意が必要です。
今回は皆さんにご紹介するため特別に試食しております。館内では自然の状態をご覧いただくため熟した実が落果していることもありますが、上記のことをご理解いただき、お持ち帰りにならないようお願いいたします。