バナナと松尾芭蕉
(カテゴリ:植物) (投稿日:2021年08月01日)
皆さんこんにちは。昨晩の猛烈な雨のおかげか過ごしやすかった午前中でしたが、やはりじわじわと気温が上がってきています。
現在温室の中では、マンゴーをはじめ、バナナ、スターフルーツ(ゴレンシ)、レンブ、グアバ(バンジロウ)、パパイヤなどたくさんの果物が実っています。
中でも、私たちの生活で最も身近な果物と言えばバナナではないでしょうか?
サンジャクバナナ
バショウ科
こちらは熱帯アジアゾーンでご覧いただけるサンジャクバナナ(三尺バナナ)です。一尺=約30センチですので、名前の通り小型のバナナです。小型ながら立派な幹を持つように見えるバナナですが、この幹のように見える部分は葉っぱの基部が発達して重なりあっている葉鞘(ようしょう)と言われる部分で、何とタマネギのようにむけてしまうんです。つまりバナナは木ではなく草なんですよ!
通常、木になるものは果物、草になるものは野菜と分類されます。じゃあバナナって野菜なの?と思われるかも知れませんが、2年以上栽培される草本植物は果樹として扱われているのでバナナは果物に分類されるようです。(ちなみにスイカは野菜に分類されます)
バナナは上に記した通りバショウ科の植物です。ん?バショウ?皆さんどこかで聞いたことありませんか?
そうなんです!「奥の細道」で知られる松尾芭蕉の名前は、バナナが由来なんですよ!
なんでも松尾芭蕉の住居の庭には弟子が贈ったバショウが立派に育っていたことから芭蕉庵と呼ばれていたとか。残念ながら食用になる種類ではなかったそうですが、江戸時代に庭植えされていたんだなと思うと面白いですね。
この他にも興味深い植物はたくさんあります。夏休みの自由研究にお子さんと一緒にいらして下さいね!
~おまけ~
世界を旅する植物館の入口には、先日もこのブログでお伝えした「ニュートンのリンゴの木」と「メンデルのブドウの木」があります。その横に現在こんなバショウの花が咲いていますよ!
地涌金蓮(チュウキンレン)
バショウ科
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